暮らしと写真
奥山由之の写真展"as the call, so the echo"に行ってきた。
前回の千駄木での写真展から"暮らし"に関心を持っている様である。
日々の生活の記録としての写真を作品としていることは、広告の為の作品とは大きく違うはずである。
暮らしを写すという事は、何かしらの目的・イメージが先にある写真ではない。
まず、暮らしが先立つ。
そして、その暮らしは家周辺の自然、お店、隣人などの環境に影響を受けている。
それは、環が幾重にも広く包括している様な世界と言えるだろう。
展示の題名にあるechoとは、そうしたイメージかもしれない。
その幾重にもある背景がある為か、強固な揺らぎのなさがある。
それは、ピントがきちんと合っていない写真からも感じる。顔があまり分からない表情や立ち振る舞いでもそこにある暮らしが何となく感じる。